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映画『沖縄スパイ戦史』、見てきました。

2018年08月11日

Posted by 横浜のトシ at 12:44│Comments(0)沖縄の旅旅行その他
映画『沖縄スパイ戦史』


沖縄や、東京で放映中の、
ドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』を、那覇の桜坂劇場で見てきました。

沖縄戦に関する本は今までに、たくさん出ていて、特別、沖縄の人間でなくとも目新しいテーマではないけれども、
戦争をしてはならない、絶対に基地を造らせてはいけないんだという、
若き女性2人の監督の思いがよく伝わる映画でした。

さきの日本の戦争の軍隊も、
今の自衛隊も、
戦争が起これば基地を守る、日本を守る、それが軍隊というものの本質なのであって、
国民は兵隊に守ってもらえないよ〜、
守るどころか国民を犠牲にするんだよ〜、
そう訴えて、
それが戦争の実態であることを糾弾(きゅうだん)し、
それに早く気づけべきだと訴えています。

ここまで戦争の現実に対して客観的かつ正面から分析した戦争映画はなかなかない、希有(きう)な作品です。監督2人の(たぐ)(まれ)な才能は絶賛に値します。

そしてまた重要なのが、
広島と長崎の原爆投下がなく、そのまま本土決戦に移っていたなら、沖縄戦で起こった惨劇が日本各地で確実に起こったと徹底した取材で検証しているのが素晴らしいと思います。

だからこそ沖縄戦から日本人はしっかり学ばねばならないというわけで、私もまったく同感です。

なお沖縄戦の、兵隊と共に仲間を裏切った沖縄県民のその時のメカニズムを初めて深くえぐり出した点では、今までの被害一辺倒(いっぺんとう)の沖縄戦に関する史実に一石を投じ、真実に迫るドキュメンタリー映画になっていると言うことができるしょう。

特に取材に応じた、たくさんの沖縄のオジーやオバーの勇気と強さは圧巻(あっかん)であり、賞賛(しょうさん)(あたい)します。そしてそのオジーやオバーの証言は、より多くの人間や子孫代々に、伝えられなければならないものです。

沖縄の方には少し厳しい内容ですが、今や再び沖縄を戦争の最前線にしようと秘密裏(ひみつり)に着々とミサイル基地を建設中の日本政府。今の時代だからこそ、絶対に必要な映画と言えます。

番組にもあるように、
今までのように、戦争責任の所在を追求するために作られた映画ではなく、といって責任をあやふやにしていないジャーナリスト精神もまた素晴らしいと思います。そこがこの映画の新鮮さに通じている魅力の1つです。

いずれにせよ、再び戦争が起こってはならないという強い願いがこもった、戦争そのものの暗部をえぐり出した素晴らしい映画です。欲にかられた悪徳政治家たちに騙されないよう、みんなが見て考えておくための映画でもあります。

ただまず色々と考えるその前に、この映画をご覧になることを、強くお勧め致します。

※それにしても、波照間島に送り込まれたスパイ、偽名、山下虎雄の本名である酒井清(中野学校では酒井喜代輔)という名が、映画で明かされたのには驚きました。私が今まで読んだ本には、偽名しか載っていなかったので。

※ジャーナリストでもある、お2人の女性監督は、
三上智恵さん1964年/東京都ご出身
大矢英代さん1987/千葉県ご出身






映画『沖縄スパイ戦史』、見てきました。




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